運動会での組体操の思い出
小学校の運動会と言えば、私のところは6年生が毎年組体操を披露していた。 2、3人でできるものから大勢で作るものまで、いろいろな形があった。 組体操の目玉と言えばやはりピラミッドだろうか。下から4人、3人、2人と重なり、その上で一人がポーズを決めるものだ。 学校によってはもっと高いものもあっただろうが、私のところは4段がメインだった。 安全のためひざと手をついた状態の高さや体重を考慮して配置を割り振られるのだが、男女は混合になっていた。 今だといろいろ言われそうだが、その時は大柄な女子が小柄な男子の下になるのも普通だった。 かなり小柄だった私は上から2番目の担当で、私の上に乗る頂上担当は小柄な女子のリホちゃんがやることになった。 台になる側は四つん這いでいいが一番上は立たなければいけないため、小柄である以上にバランス感覚が重要だった。 やはり男子より女子のほうがバランス感覚がいい子が多いのか、ほかのグループも一番上は女子の率が高かったように思う。 ある日の練習。 それまでは一番下の4人と3人の段、3人と2人の段、2人の上に頂上担当が立つ練習、降りる練習などそれぞれ分けて行っていて、それを初めて一つにまとめてみようという回だった。 下2段はそれまでの練習通りさっと作り、私がその上に乗る番になった。 それまでは直接膝で乗れたので上履きは脱がなかったが、今回は一番下の段に足をかけなければ登れないため、上履きを脱いで登った。私と同じ段のもう一人(男子)も同様に登った。 そしてリホちゃんが登ってくる。頂上担当も最初は四つん這いでバランスを取り、安定したところで立ち上がりポーズを決める。 その時、背中に受ける感触に違和感を覚えた。素足や靴下ではない、冷たく硬い感触だった。 バランスが悪い四つん這いの状態で自分の背中を見ることもできなかったため、隣にいる男子の背中を横目で必死に確認した。 リホちゃんは普段履いている上履きのままで乗っていたのだ。 6年生も残り半年くらいになる時期。「あと半年だし…」と思うと新調どころか、洗うことすらサボり始めてもおかしくない。 何年履いているのかはわからないが、小柄な分足のサイズもそれほど変わらず、一足の靴を履き続ける期間も長かったりするのだろうか。 赤いカラーゴムの部分も相当黒く汚れ、靴底はそれ以上に汚れているであろう。 そんな靴のままで...